いには「佐倉句会」 5月

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5月18日佐倉句会が行われました。

今回は、ユーカリが丘にあります稲野山千手院で行われた、六十年に一度といわれる秘仏の御開帳に合わせて、吟行をしました。参加者は、他の各句会からもあり、総勢48人という今までにない人数となりました。

 天気も、午前中はだんだん良くなり、少し暑いほどでした。集合場所の志津コミュニティセンターから、裏手のほうにまわって歩いてゆくと、すぐ里山の中に入ります。道端の夏草の名前を教え合いながら、葦原を眺めつつ進むと、山側の高いところに藁でできた蛇が見えてきます。雉、ヨシキリ、鶯、ホトトギスなどの声を聴きながら、坂を上っていくと千手院に到着です。

 千手院では、境内の古木、大木、木の花などを観察した後、寺の大黒さんから、寺の由来などのお話しを聞くことができました。(みわ)

 

村上喜代子主宰の句

ほおのはな 

御開帳厨子の扉に金の継ぎ 

秘仏見し眼上ぐれば朴の花

 

 

主宰共鳴句

 

口開けて鯉のひしめく御開帳         照三 

境内の箒目青葉若葉かな           裕子 

掃き清む寺苑にあふぐ朴の花         勝子 

天平の黒きかんばせ御開帳          晃正 

宝前の雲を払ひて朴の花           久子 

 

互選高点句

 

御開帳厨子の扉に金の継ぎ          主宰 

御仏の指美しき五月かな           俊郎 

六十年の闇抜け給ひ御開帳          寿美子 

すだじいの幹のうねりや五月闇        紀子 

逃げもせず姿も見せず行々子         紀子

秘仏見に来たるか蟇もなめくぢも       美鈴

 

いには「鳩俳句会」

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 5月10日、「鳩俳句会」が開かれました。先生が不在の俳句会です。村上主宰へ事前に清書をFAXで送り、当日公表です。11人の穏やかな互選のあと、主宰の選と添削発表。悲喜こもごもの緊張が走り、良い勉強の場です。今月の兼題は、「田」「つばめ」でした。(寿美子)

 

主宰選共鳴句

つばめ 兼題の部

  山清水注ぐ植田の一枚に       勢津子

  車窓過ぐ青田ばかりの故郷かな     正澄

  神田の十畝ばかりの植田かな     きみい

  菱形の口に力よ燕の子        寿美子

 

 自由題の部

  新茶汲む百一歳の笑ひ皺        洋子

  囀やだんだん下手になるゴルフ     洋子

  母の日や転職の子がふいに来て    勢津子

  御廟まで青葉若葉よ平林寺      きみい

  絶滅せし白犀に青薔薇捧ぐ      寿美子

 

互選高得点句

  父とゐる白黒写真つばくらめ     寿美子

  桜蘂降る黒猫の通る道         敦宣

  ゴンドラの底ガラス張り新樹光     富江

  子と並ぶレジに小さき鯉幟       絹江

  海風の届く校庭夏燕          洋子  

第12回いには練成会(2日目)

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 5月12日(土)は練成会の2日目です。この日は、時間の関係で余り遠くへは行けないので、箱根湯本近辺を吟行しました。須雲川の清流を、夏燕が気持ちよく飛交っていて格好の句材となり、数々の佳句が生れました。そして、箱根と云えば、「天下の嶮」「七曲」「旧街道」ですが、これ等が私達の詩心を掻き立ててくれて、有意義な2日間を過ごすことが出来ました。(昌文)

 

村上喜代子主宰の句

たまだれ  滝の水飲む延命か天命か

 

  宗祇の墓墓守の墓夏落葉

 

  湯の町に木の花にほひ明易し

 

主宰選共鳴句

  万緑を統べる箱根の大鳥居       俊郎

  山隠すほどの大木黒揚羽        寅雄

  品格を水に写して花菖蒲          風子

  滝仰ぐ霊峰富士のごと仰ぐ        隆

  万緑の天辺より滝落ちにけり      茉莉

 

高得点句

  滝の水飲む延命か天命か          主宰

  走り根は階のひとつや寺若葉      茉莉

  十薬や延命の水飲み干せり       静枝

  とうすみやふるみち行けば岩雫      よしみ

  万緑や猪を捕獲のアナウンス         麗子

  早雲の墓所や無常の青葉闇        進

  濃き緑淡き緑や天下の嶮        しづか

  天下の嶮越え来し髪を洗ひけり     寿美子

  川音に昏れ滝音に明くる宿         寿美子

  神木の走り根蟻の行き惑ふ       喬二

  青蠅の止まる羅漢の和み顔        みわ

  卯の花月夜せせらぎの旅枕        裕子

第12回いには練成会(第1日目)

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 5月11日(金)、強力な「晴女」の神通力で、前日までの悪天候が嘘のような快晴に恵まれ、第12回練成会は50名の参加者を得て、箱根湯本で開催されました。吟行は、寄木の町、甘酒茶屋、箱根神社、箱根の関所跡、早雲寺などなど、各自、思い思いの場所に行き、句作に励みました。投句、選句、披講、講評の後、当日の優秀賞の表彰を行い、それからの懇親会も盛上がり、楽しい第1日目となりました。(昌文)

 

村上喜代子主宰の句

箱根の  卯の花やマンホールより湯の煙

 

  万緑の窪に湖あり火口あり

 

 

 

主宰選共鳴句

  わが胸の透けり新樹の風吸へば      忠樹

  借景は雪置く富士や鯉幟         俊郎

  美術館への坂道や新樹光         健治

  箱根八里の一里を行かむ谷若葉      茉莉

  水澄まし跳ねて空まで飛ばんとす     きみい

 

高得点句

  苔の花羅漢の小さき足の裏        まつ美

  わが胸の透けり新樹の風吸えば        忠樹  

  夏初め寄木の皿に置く小銭        純子

  万緑の底の底なる瀬音かな        俊郎

  はつ夏の湖の風梳く杉並木        重雄

  足軽の番所に薄き夏蒲団         きみい

  日雷からくり多き秘密箱         麻琴

  どの道を行くも関所や道をしへ         清子

     湯の町の瀬音風音花うつぎ          栄子

  万緑の小径深海行くごとく             俊郎

  峡谷を埋め万緑余りあり            忠樹

  夏燕山近ければ水青し             昌文

  谷間の深き緑に溺れさう              喜代子(竹)

  老鶯や指先で読む祖師の歌碑          昌文

  卯の花やマンホールより湯の煙           主宰

  夏蝶はするりと関所通り抜け          祥子

    

  

 

いには俳句会 箱根練成会

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箱根での「いには俳句会」の練成会が5月11日12日に行われた。前日までの悪天候を見事に覆し、両日ともいい天気だった。

箱根はまさに万緑の候、眼も心も洗われる思いがした。自分の句が共感して貰えるか、ということも大事だが、各自が同じ所を

歩いてどんな句に仕立て上げたのか、最も興味を引かれる。二日目は近くの宗祇や早雲の墓所に詣でたり、玉簾の滝を眺め落ち着いて

句作に没頭できた。幹事の八千代句会の皆さんには行き届いたお世話をいただき、練成会を終えることができ、感謝します。

(喜代子)

いには「弁天句会」 5月

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 5月8日、いには「弁天句会」が開催されました。

 

 席題は、「五月」「青嵐」「端午」「新茶」「蛇」「若葉」で、詠込み文字は「中」でした。(みわ)

 

村上喜代子主宰の句

sora    中略の引用文や若葉雨

  空といふ漢字覚えし五月かな 

  青葉冷生前墓も十年余

  

 

 主宰選共鳴句 

  青葉冷床屋のゆかのわが白髪          喬二  

  湖畔には裸婦像似合ふ風五月        カネ子 

  駐在に襁褓干しある五月かな        俊郎 

  板前の肩の手拭五月来ぬ            彰夫 

  兜太の記事切り抜いてゐるみどりの日      みわ 

 

互選高得点句 

  空といふ漢字覚えし五月かな         主宰 

  回生の一手ひらめく青嵐           重雄 

  中廊下渡れば茶室夏椿            泰子 

  開かずの間あけて五月の風入るる         泰子 

  端午かな一重瞼の家系にて          麻衣 

  新茶汲む梯子の上に声かけて         麻琴

 

いには「更級句会」 5月

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 春の桜から始まる初夏の花たち、今年はすべてが前倒し。藤も石楠花もつつじも満開を過ぎようとしている。黄金週間の中、54日(金)更級句会は何時もどおりに開催。兼題は「首夏」でした。(麻琴)

 

村上喜代子主宰の句

しらうお  白魚の味喉元を過ぎてより

伸びたほど切つてもらひぬ首夏の髪

日にコップ十杯の水新樹光

 

主宰選共鳴句

  青空へ両手をかざすみどりの日      朗

  水張つて四方の風呼ぶ千枚田       喬二

  源流は水行場なり夏木立         麻琴

  青空に触れて淋漓と松の芯        明法

  原石のいまだ原石麦の秋         紀子

  

互選高得点句

  夕されば風に匂ひ来花蜜柑        紀子

  はつなつの旗ひらひらと魚市場      あい子

  糶了へし首夏の港は猫の町        泰子

  なで肩にするりと羽織る夏衣       あい子

「いには」5月号 発刊

俳誌紹介 comments(2) - 喜代子

「いには」5月号が発刊されました。

 

 革 表 紙               村上喜代子

きさご
  きさご

  萵苣(ちしやなますふるさとは水うまき里

  細螺(きさご)さらさら遊び相手は姉いもと

  印鑑の見本は太郎山笑ふ

 

 「ちしゃ」は「萵苣」と書き「きさご」は「細螺」と書く。それぞれ漢字で書いてこそイメージが伝わる。最近は読めない人が多いようだが、難解な漢字を簡単にひらがなや略字にしてしまうと、物の本質が失われてしまう気がする。中国のように漢字を記号化してしまわなかった日本人の感性を高く評価したい。ちなみに、萵苣はレタスに似ているが結球せず外側から必要なだけ掻いては食した。細螺は渦巻き状の巻貝。食した後、おはじきにして遊んだ。いずれも郷愁を誘う季語である。

 

そよご集秀句      喜代子抄出

  器には口が四つや祭の夜        恩田 甲

  長命か否寒昴探し得ず         伊奈秀典

  花びら餅家族は増えも減りもせぬ    坂本好子

  贅沢は心の糧や麦を踏む        中村重雄

  真つ新の日記遺しぬ水仙花       名取光恵

  うかうかと昼寝の国にながせり     坂本茉莉

  大雪像仕上げに素手の掌のあまた    遠藤由紀子

  背景は青受験子の顔写真        木嶋純子

  箸置けば仕事始めの顔となる      関戸信治

  春うらら昔の遊びする授業       竹本京子

  ドッグランまで春の土踏みてゆく    中瀬みわ

  獺祭はちきれさうな稲荷ずし      中津留正子

  春立つ日ただの烏となりにけり     中村 等

  西郷 せごどんの像をめぐりて御慶かな    平田衣津美

  一帆の航く料峭の光る海        藤枝昌文

  予報士の謝る春の寒さかな       村上武次

  リビングの窓に春菜のすぷらうと    石田あい子

  事祭地酒は柄杓にて酌まむ       市之瀬敦子

  長閑さのさびしさにゐて口漱ぐ     伊藤和枝

  活火山多き国なり亀鳴けり       伊藤 

 

いには集を読む          村上喜代子

              

  梅の香や昔母校に作法室      木下 洋子

 

 母校に昔あった作法室。それが共感できるのは、ほぼ同年代の学生生活を体験している、ということであろうか。この畳の部屋でお茶やお花の稽古もしていた。今は家庭でも畳のない家が増え、畳屋がどんどん廃業している。和式が廃れていくのは少々淋しい。作法の有り方も変わらざるを得ないだろう。季語の梅がよく照応している。

 

  無音てふ時の濃密雪の夜      吉野まつ美

耳元に君のささやき雪しんしん   伊井寸美子

  臘梅の香りに月の欠けて行く    塚本  親

  薄氷をひらにひらにと踏みてゆく  齋藤 敦宣

カナダとの電話の途中除夜の鐘   進藤 幸子

浅春や築地市場に診療所      眦萇膽啝

日向ぼこ幸せさうな愚痴を聴く   佐藤 陽子

犬ふぐり時に自分をほめてみる   横須賀千鶴子

  細波の淡海に一掬ひ       岩波 裕子 

  親らしくなつて行く子や桜餅    中村 由美

  医学生の臨む診察木の芽時     八若 和子 

 

 

「熱海の滝雲」

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 「いには」同人の原田さんから、1枚の写真と共にメールが届いた。

 

 ”いには俳句会同人原田 功です。ブログを楽しく拝見させて頂いております。さて、先日、住まいする熱海のマンションより熱海市の後背をなす山の稜線を越えて雲が降りて来ました。

はらだ

  「滝雲」と言うようです。滝雲は季語となるか疑問と思いつつ”

 

   滝雲の山の容をやはらげる      功

 

 

 この様に、いには俳句会のブログに対し反応があるのは、嬉しいものです。特に、遠隔地にお住いの方で、このブログに載せたい何かがあれば、出来れば写真付きでお送りください。(昌文)

「八千代俳句愛好会」4月

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4月28日(土)、爽やかな好天気の下、恒例の「八千代俳句愛好会」が読込み兼題を「常」として開催された。

 

 今回は、アメリカのメイン州からの参加希望者1名を加えての句会となり、初めは、少なからず緊張した雰囲気であったが、徐々に何時もの和やかで楽しい句会となって行った。主宰からは、「兼題の文字を入れるために、余り使われない季語を使うのは、好ましくない」との、お話があった。確かに、読み込み兼題「常」の影響で、聞きなれない季語や語句が幾つかあり、各自、納得をした。(昌文)

 

蚕村上喜代子主宰の句

  筍や夜陰の筆のよく進む

  翠黛の山々繭の太りゆく

  師にありし妻恋の詠鉄線花

 

主宰選共鳴句

  田水張り常念岳に雲一つ         喜代子(竹)

  隠居寺雨の残花を惜しみけり       晃生

  突つ張つて乾くジーパンつばくらめ    俊郎

  屋根瓦ひとつ光るは雀の巣        恭子

  かつかつと板書のチョーク若葉風     敦子

 

高得点句

  春満月常は聞えぬ川の音         靖彦

  常連も一見さんも春惜しむ        恭子

  草むしる常のくらしに山の鐘       涼

  田水張り常念岳に雲一つ         喜代子(竹)

  惜春や川辺に古き常夜灯         美鈴

  筍や夜陰の筆のよく進む         主宰

  田水引きにはかに村が動き出す      健治

  白薔薇の白の極みのうすみどり      正子

  翠黛の山々繭の太りゆく         主宰

  抜け道に茉莉花の香のはじけをり     宏子

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